「北欧ゴリ押し」ウォッチ

「北欧を見習え」というチープなゴリ押しにうんざりしていませんか?

痴漢大国フランス

(初出:「北欧ゴリ押し」ウォッチ 2019年4月13日


フランスの痴漢事情については、いつかまとめておこうと思っていたのですが、記事にできるぐらいニュースが集まったので、書いておきます。
フランスは北欧じゃありませんが、一応、最後にスウェーデンも出てきますよ。

 

フランスの痴漢被害は2年間で26万人超:フランス人女性はスカートを穿かない


フランスのONDRP(犯罪データ庁?)が、公共交通機関における性犯罪に関して調査を行い、2014年と2015年の2年間に痴漢被害に遭った人は267,000人、と発表しました。

 

集計方法がいまいち解からないですが、26万人ってすごいですね。

16万人近くが無理やりキスや "お触り" をされ、11万人以上が露出狂に遭った、とも書いてあります。
無理矢理キスもイヤだけど、露出狂も凄まじい。車内でされたら逃げ場ないですよ。しかし、11万人っていうことは、そこいら中で "出す" 人がいることになりますが、本当かなぁ。

また、Fnaut(公共交通機関利用者連合?)の調査では、アンケートに答えた女性の9割が性被害に遭っていると答え、そのうちの半数は、痴漢に遭わないようにスカートを穿かず、ズボンにしているそうです。

 

フランスの通勤時の電車やバスってどのくらい混雑しているのか知りませんが、日本ほどじゃないと思うんですよね。それなのに、この有様ですから痴漢大国と言っていいでしょう。

 

フランスの痴漢対策:地下鉄は危ない駅には停車しない

 

こうした事態に、フランス当局は手をこまねいているわけではありません。

まず、痴漢防止ポスターを作って、痴漢撲滅を呼掛けています。
以下は、ボルドー市の痴漢撃退啓発ポスター。

 

 

昔の "自販機本" のようなテイストで、レトロ感溢れる作品ですね。

 

また、以下はパリ交通公団が作った痴漢防止ポスターです。電車内を描いているとは思えないデザインですが、痴漢を動物に見立てて注意喚起しています。

 

ちなみに、このポスターには「加害者はクマさんじゃなくて男だろ(フェミニスト団体)」とか「動物に対する敬意がない(自然保護団体)」という批判があったそうです。

 

また、パリ市の路線バスは、既定のバス停以外でも降りることができるようなシステムを検討しています。

 

バス停から自宅までの歩く距離を極力短くして跡をつけてくるストーカーを減らす、というのが目的らしいです。この記事では、試験的に導入と書いてありますが、その後、実用化したのかどうかちょっと判りません。

さらに、パリの地下鉄の運転手は、乗客を守るため、いくつかの危険な駅には停車せず通過してもよいことになっているそうです。

 

 

これは、痴漢対策というより薬物中毒者対策です。でも、駅で一発キメたエロい人が乗り込んできて、車内で獲物を物色し始めたら大変ですから、通過して正解ですね。あ、でも、駅にいる人はどうなっちゃうんだろ・・・
とにかく、フランスの地下鉄はそれぐらい危険だということです。

 

ノーベル文学賞を吹っ飛ばしたのはフランス人の痴漢


以上のように、フランスでは痴漢が大きな問題となっていることがお分かりいただけたと思いますが、最後に大物の痴漢をご紹介します。写真家の Jean-Claude Arnault さんです。

 

2018年のノーベル文学賞は残念ながら発表が見送られましたが、その原因は、選考委員 Katerina Frostenson 氏の夫である Arnault氏が犯した数々のセクハラ行為(っていうかレイプ)でした。

 

で、この人、10年ぐらい前、何かのイベントの最中、スウェーデン皇太子妃のお尻をまさぐっているところを見つかって、問題になったことがあるんですよね。

 

その時は、側近が間に割って入ったそうですが、それ以来、スウェーデン王室は彼をマークして、皇太子妃と二人っきりにさせないよう注意を払うようになったとか・・・

外国の皇太子妃に痴漢する人がいるとは、痴漢大国の貫禄十分。みのもんたもびっくりですね!

 

以上

 

参考:100年前、すでにパリには痴漢がいた 1910年には女性専用車の提言が

www.huffingtonpost.jp